User’s VoiceVol.39
株式会社UPSIDER
「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」をミッションに、法人間決済サービスを提供する株式会社UPSIDER。Business Planning Managerの安本様に、導入前の課題、SalesNow導入の決め手、そして導入後の成果について伺いました。
導入前の課題
導入の決め手
今後の展望
Q. まずは会社・事業について簡単に教えてください。
株式会社UPSIDERは「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」をミッションに掲げ、法人間決済サービスの企画・運営などを行っています。
弊社の法人カード「UPSIDER」の最大の強みは、AI技術を用いた独自の与信モデルです。設立間もないスタートアップや中小企業でも、最大10億円規模の利用限度額を提供できる点が特徴です。また、翌月1日には月次決算を完了させる即時性も提供価値の一つです。
私はこの法人カード事業のBusiness Planningの部署で事業企画を担当し、セールスやマーケティングを横断的に支える組織で、事業戦略や計画の立案、システム構築を担っています。
複数の新規事業立ち上げに伴い、
全社としての企業データ基盤を整える必要がありました。
Q. 導入前の組織課題について教えてください。
複数の新規事業を立ち上げるにあたり、Salesforce連携含む企業データ基盤の整備が急務となっていました。
弊社の主力事業は法人カードの提供ですが、法人カードだけでなく、弊社の持つ他のサービスを適切なタイミングでご利用いただくことが、事業としての大きなテーマとなっていました。法人カードは規模や業種を問わず多くの企業様にご利用いただけるサービスのため、その幅広い顧客層に対して、最適なサービスをどのようにお届けできるかが、重要なタイミングでした。
しかし、これまでの顧客情報は問い合わせフォームに記載いただいた項目や、プロダクトの活用ログに限られており、ナーチャリングに必要な企業情報が十分に整っていませんでした。そのため、適切なセグメント分けや細かいターゲティングができず、効果的なアプローチが難しい状況に。特に、お客様にとって必要なサービスを”適切なタイミング”で適切に提案する際に、十分な企業データが整っていないことが課題でした。
他にも、企業データが不足していることで、アウトバウンド営業のリスト作成にも時間がかかり、ターゲティングが不十分なままナーチャリングを進めた結果、期待する成果が出ずに頓挫することがありました。
また、与信モデルのさらなる進化に向けた企業データの充足が必要でした。
当社は銀行口座連携による与信モデルの構築に強みがありますが、企業に関する業界や従業員数、設立年月といった基本情報も重要な要素となると考えています。自社開発では限界があると感じており、網羅的に情報の揃ったデータベースを探していました。
企業データ基盤構築にあたり、
データの網羅性・更新頻度・正確性の総合力が決め手でした。
Q. SalesNow導入までの検討内容や、導入の決め手について教えてください。
経済情報ツールやインテントツールと比較の上、SalesNowに意思決定しました。
決め手は大きく三つです。
まず、日本全国540万社を完備した企業データベースの網羅性です。
SalesNowは昨日時点で法人登記されている企業が全て網羅されているため、基盤となるマスタに活用できると感じました。
他社ツールは中小企業が情報として入っておらず、網羅性という観点で懸念がありました。弊社は中小企業がメインターゲットになるため、日本全国の企業全てを見れることは重要なポイントの1つでした。
次に、1企業あたりの情報量の多さと細かさです。
特に印象的だったのは業界マスタの粒度の細かさです。他社ツールでは業界の分岐が想定よりも荒かったのですが、SalesNowはイメージ通りの粒度で細分化されていて、日々の業務に活用できるイメージが湧きました。
他にも設立年月や本社所在地など企業の基本的な情報が網羅されていることはもちろん、SalesNow独自の「従業員数の月次増減率」の情報なども大変魅力的でした。
企業データをSalesforce連携することに加えて、自社システムに連携することを前提に考えており、分析への活用という観点で企業情報の粒度は重要な変数でした。
最後に、データの更新頻度の高さと、それに伴うデータの正確性です。
弊社では、月次で約1,000件のリードが入ってきます。件数が膨大な中、成果最大化のために、架電スピードを重要視しています。
Salesforce連携において、SalesNowは15分に1回データが連携されるため、他社と比較しても更新頻度が早く魅力的でした。
他社ツールのインテントデータは、Webの検索履歴を元にしたアプローチすべき”タイミングの検知”が主目的となります。弊社で実現したかったのは”タイミングの検知”ではなく、データ基盤を構築した上で、AIモデルを活用し、適切な人に適切なタイミングで適切な商材を提案していくことでした。
企業データを溜め込んでAIモデルを開発していくためにも、SalesNowの導入に決めました。
企業データによる営業生産性の向上と、
与信モデルの進化に取り組んでいきます。
Q. SalesNowで今後取り組んでいきたいことを教えてください。
まず、新規事業の受注ユーザと既存企業のロイヤルユーザの企業データ分析をかけていきたいです。
データを元に、受注企業の傾向の把握や、顧客のロイヤル化までのロードマップを作っていければと思っています。そのデータ分析から得た示唆を軸に、Salesforceにある大量のハウスリストから同じ属性を見つけていき、ナーチャリングや掘り起こしの生産性向上に繋げていけたらと考えています。
次に、データを軸に企業セグメントを細分化し、新しい顧客セグメントやユースケースの発見における仮説検証を回していきたいです。
例えば、法人カードは「広告」に対する決済額が大きいのですが、「広告」の中にも、スタートアップや大手広告代理店など多数のセグメントが存在します。SalesNowのデータを活用して、例えば、従業員数成長率などの独自セグメントを見つけて、新しい顧客セグメントの発見に繋げていけたらと考えています。
最後に、与信モデル構築での企業データ活用を進めていきたいです。
弊社は金融業であり、企業の与信力を把握することは極めて重要です。SalesNowは日本全国540万社を完全網羅しているからこそ、設立年月や従業員数の推移データは与信モデルに大きく貢献できると考えています。営業での活用とは別文脈で、CSの方と共に与信モデルの開発をプロジェクト化して進めていけたらと考えています。
取材のお時間いただきありがとうございました!